web集客を成功へ導くKPI設計とは

目標数値

web集客の現場で「KPI」という言葉も一般的に使われるようになってきました。事業を成功へと導くために必要なPDCAを適切なものにするための要がKPIです。不適切なKPIに惑わされて十分な投資ができずジリ貧に陥ってしまっている企業が多くいます。適切なKPIを立てられていないと、いくら短期の目標を達成できていたとしてもゴールへはたどり着けません。この記事では、ゴールへ導いてくれる適切なKPIの立て方をご紹介します。(KPIとは、Key Performance Indicatorのことで、重要業績評価指標と訳されます。組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準のことで、目標達成プロセスに応じて複数のKPIが存在します。ゴールまでの道のりをつくる中間ゴールのようなイメージで考えてください。)

目次

  1. web集客を成功へ導くKPI作りの下準備
  2. web集客成功のためのKPIの作り方
  3. 実現可能性を加味してKPIを調整する
  4. 具体的な施策毎のKPIを作る
  5. まとめ

1.web集客を成功へ導くKPI作りの下準備

KPIとは、ゴールを達成するために必要な各プロセスにおける目標数値のことです。プロセス毎に割り当てられたKPIを達成すれば、最終的な目標値を満たすことができます。どういう期間で、どの商品によって、どういう売上や利益などの最終目標を達成したいのか、自社で達成したい最終ゴールを明確に決めましょう。

現状を把握する①:売上・費用

過去1年間の下記項目の月別の実績数値と年間平均値を集計してください。

売上項目:顧客数/平均購入単価/平均購入回数/離脱率
費用項目:平均獲得単価(広告媒体費)/広告媒体費を除く変動費(商品原価・送料・手数料、制作費、CRM費など)/固定費(サーバー代・その他システム料など)

現状を把握する②:獲得プロセスと歩留まり

過去1年間の下記項目の月別の実績数値と年間平均値を集計してください。

広告露出量(インプレッション数)/反応率(クリック率:CTR)/反応数(クリック数)/申込完了率(コンバージョン率:CVR)/申込完了数(コンバージョン数:CV)、申込みフォームへの遷移率/申込みフォームへの訪問数/申込みフォーム訪問からの申込完了率

POINT:パフォーマンスデータの集め方

複数の販売チャネルがある場合は販売チャネル毎にパフォーマンスを把握できるようにします。同様に、複数の商品がある場合も商品毎にパフォーマンスを把握できるようにします。

季節要因を把握する

上記「売上・費用」「獲得プロセスと歩留まり」で集計した数値を時系列に並べてみて、時期による傾向の有無を確認してください。

 

2.web集客成功のための適切なKPIの作り方

年度で計画を作ることが多いと思うので、1年間で達成したいゴールとそれを達成するためのKPIを設計していきます。その後、それを半期、四半期、単月に細分化していき、直近の達成目標を立てていくと、具体的なアクションプランを立てやすくなり、目標達成が現実的なものになります。

新規で獲得が必要な顧客数を知る

以下の計算式を使って「新規で獲得が必要な顧客数」を算出してください。


新規で必要な売上:目標売上-既存顧客からの見込売上【(既存客数×年間平均購入単価×年間平均購入回数)-(毎月の既存客数×離脱率 ※12ヶ月分)】
必要な新規顧客数:新規で必要な売上÷平均LTV【年間売上÷年間顧客数】

適切な獲得単価を知る

以下の計算式を使って「適切な獲得単価」を算出してください。

掛けられる費用:目標売上-確保したい利益
新規顧客獲得に掛けても良い費用:掛けられる費用-顧客獲得以外のための費用【固定費+広告媒体費を除く変動費】※「固定費」と「広告媒体費を除く変動費」は、顧客が増えることによって増えることを加味して、実績よりも上乗せしておいてください
適切な獲得単価:新規顧客獲得に掛けても良い費用÷必要な新規顧客数

必要な広告露出量(インプレッション数)と広告反応数(クリック数)を知る

必要な新規顧客数を達成するために必要なインプレッション数とクリック数を算出してください。


必要なクリック数:必要な新規顧客数÷直近の申込完了率(コンバージョン率:CVR)※直近に変動要因がある場合は直近3ヶ月の平均CVRを使ってください
必要なインプレッション数:必要なクリック数÷直近の反応率(クリック率:CTR)※直近に変動要因がある場合は直近3ヶ月の平均CVRを使ってください

 

3.実現可能性を加味してKPIを調整する

算出した想定の数値が現実的ではない場合がたまにあります。例えば、1クリック獲得するためにかけられる費用が1円になってしまっている、コンバージョン率(CVR)が50%必要など。もちろん目標は高く設定するものなので、現時点から考えて無理があるのが大前提です。なので、KPIの調整を行います。1クリックが1円になっている場合、1クリック集めるために掛けられるコストを増やせば解決できます。そのためには商品単価を上げる、継続率を上げる、コンバージョン率を上げるなど、その他の変数を改善することによって担保できます。複数の変数の掛け算によって最終のコンバージョンは生まれるので、それぞれを少しずつ現実的に目指せる水準に合わせていくのが、このKPIの調整です。

送客のためのコスト(クリック単価:CPC)が現実的な数値かどうかを検討する

先程「必要なクリック数」を集めるために掛けられる費用を算出し、現実的な数値かどうかを検討します。


1クリック集めるために掛けられる費用:新規顧客獲得に掛けても良い費用÷必要なクリック数
ここで算出した数値が過去実績での1クリック集めるために掛かった費用(平均クリック単価:CPC)と大きく乖離している場合は、不適切なKPIだと判断できます。その場合は、KPIを現実的な数値に調整する必要があります。

適切なKPIに調整する①:申込完了率(コンバージョン率:CVR)の改善

必要なクリック数を少なくすることで、1クリックあたりに掛けられる費用を大きくする方法です。CVRが高くなれば、少ないクリック数で必要な新規顧客獲得ができます。CVRを改善するための方法には以下のようなものがあります。


・申込みフォームの改善(導線を短くする、必要入力項目を少なくする、自動入力など入力の手間を省く、決済方法を柔軟にする)
・オファーの変更(価格・特典・保証などの取引の条件を、よりユーザーの求める状態にする)
・ランディングページの改修(商品を利用することで得られるメリット・詳細な商品の機能説明・証拠・第三者の評価の掲載・興味を引くクリエイティブの開発など、商品の購入を決定するための十分な情報を提供する)

適切なKPIに調整する②-1:必要な新規顧客数の変更

CVRの改善で達成しないといけない値が現実的な数値ではない場合の調整方法です。1人あたりの売上(ライフタイムバリュー:LTV)が大きくなれば、目標売上を達成するために必要な顧客の数は少なくて済みます。以下の計算式を使って、現実的に獲得できる新規顧客の数を試算してみてください。


集められるクリック数:顧客獲得に掛けても良い費用÷直近の平均CPC
集められるコンバージョン数:集められるクリック数×直近の平均申込完了率(コンバージョン率:CVR)※直近に変動要因がある場合は直近3ヶ月の平均CVRを使ってください算出した「集められるコンバージョン数」が、再設定された「必要な新規顧客数」になります。

適切なKPIに調整する②-2:必要な新規顧客数の変更に伴う検討事項

必要な新規顧客数を変更したので、目標売上を達成するためには1人あたりの売上(ライフタイムバリュー:LTV)を高める必要が出てきます。


必要なLTV:目標売上÷再設定した「必要な新規顧客数」
1人あたりの売上を増やすためには、「購入単価」を上げるか「購入頻度」を増やすための策が必要になってきます。このためには、高単価商品をつくったり、セット売りをしたり、別商品を追加で売ったり、長く書い続けてもらったりする必要があるため、CRMの強化が必要になります。

適切なKPIに調整する③:目標売上or確保したい利益を下げる

既存事業での目標達成を考えた時に、上記の調整でも物理的に難しい状況の場合は、そもそもで設定している目標設定を見直す必要があります。

 

4.具体的な施策毎のKPIに仕上げる

今より数倍頑張れば届くくらいの目標値が割り出せたら、それを施策に割り振っていきます。web集客のKPIを考える上で重要なのが、全体の目標数値を施策単位、媒体単位に割り振っていくことです。なぜなら、あなたが実際に影響を及ぼせるトリガーがそこにあるからです。どの媒体に出すのか、どういうクリエイティブにするのか、それによってターゲットの反応を得ることができます。いきなり買う人を捕まえることは難しいです。でも、商品に興味を持ってもらうことで広告に反応する人を作ることは比較的カンタンです。まず、アクションによって確実に得られるリアクションまでKPIを分解していきます。

各獲得チャネル(媒体)に割り振る

いろんな経路で新規顧客の獲得を行っていると思います。webの広告と言ってもいろんな施策があります。それぞれは独立しているようで補完関係にあります。初期接触のために有効な施策、買う気にさせるために有効な施策、クロージングのために有効な施策、それぞれ特性が違うので獲得できる数や獲得にかかるコストも違います。そのため、各経路(媒体)毎に新規顧客の獲得目標(KPI)を設定します。

媒体毎の獲得構成比を知る

現状の獲得比率に応じて目標の新規獲得数を割り振ります。(媒体A・媒体B・媒体Cがあった場合)
媒体A:媒体B:媒体C=a%:b%:c%の時、各媒体の獲得数KPIは以下の計算によって算出できます。
媒体Aの獲得数KPI:必要な新規顧客数×a%
媒体Bの獲得数KPI:必要な新規顧客数×b%
媒体Cの獲得数KPI:必要な新規顧客数×c%

事業全体の新規顧客獲得目標数を月次に割り振る

「必要な新規顧客数」を月次にならします。季節要因がある場合は、昨年実績を考慮して獲得の山を設けます。

媒体毎の獲得数KPIを月次で算出する

その月の「必要な新規顧客数」×「獲得数構成比」で計算します。


媒体Aの獲得数KPI:当月の「必要な新規顧客数」×【媒体Aの獲得構成比】(直近の媒体Aの獲得数÷直近の全媒体の獲得数)

媒体毎のクリックKPIを算出する

媒体毎の獲得数KPIがわかれば、それを達成するためのクリック数KPIを算出することができます。クリック数KPIを割り出すことで、広告によって目指す数値を具体的にすることができます。


クリック数KPI:獲得数KPI÷直近のCVR ※直近に変動要因がある場合は直近3ヶ月の平均CVRを使ってください

プロセスと歩留まりの可視化

ここまでで算出してきたKPIを表に整理して、毎月の集客業務の地図にします。KPIと実績の乖離を見ることで、どこにマイナスの要因があるのかが可視化されます。獲得数が伸びないのは、CVRが想定より悪化しているためなのか、十分なクリック数を集められていないためなのか、など。今、目標に対してどの地点にいるのかを是非客観的に見てみてください。

 

まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございます!正直、数値を扱う説明をテキストのみでやるのはわかりづらさがmaxだと思いながらも、要点だけ書いてみました。実際には、重要視している指標も、事業モデルも違うので、この記事でご紹介した方法がまんま当てはまるケースばかりではないと思っています。どこまで精緻に試算するのかという問題もありますが、まずはざっくりでも試算して、それを元に事業運営をしてみていただければ、web集客の費用対効果がどのように改善していくのかがわかってくると思います。その先は、自社の課題や重要指標に応じて独自のKPI設定を進めていっていただけたら良いなと思っています。

とはいえ、慣れない計算もあり、正しい数値の扱い方ができているのか不安な方もいると思います。そんな時は是非、web集客のコスパ改善プラットフォーム「ADviser」をご利用ください!担当のアドバイザーにチャットで相談し放題なので、KPIの立て方や見直し方なども好きなタイミングで好きなだけ相談できます。お1人で悩みながら業務に当たっているマーケティング担当者の方はとても多いです。ちょっとしたやりとりで整理できたり、発見できたりすることもたくさんあるので、どうぞお気軽にご相談ください!

 

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